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自分の行っていた大学院では
先輩にロールシャッハテストをとってもらい、
その分析結果をみんなの前で発表される、という授業がありました。
被検者の性格や心理の
ネガティヴな点に言及しがちな検査者もいれば、
ポジティヴな面を極力言及する検査者もいました。
未熟な人ほど
被検者のネガティヴな面を 強調して言う傾向があった気がします。
その授業では毎年
『私はそんな人間じゃない!』
と言って泣き出す人がいるのだとか。
そして自分が被検者になった時、
やはり(?)
ポジティヴな面については何の言及もなく
ネガティヴな面ばかり言われたように思います。
泣きこそしませんでしたが、
ロールシャッハ検査をした先輩を
一週間恨み続けました。
その授業の先生が仰るには、
心理分析することが、
いかに被検者を傷つけるかを知っておくためにも
そういった体験をした方がいいのだ、と。
確かにその体験で
「こんなことまでわかるんだ」という
心理検査の恐ろしさと
検査者の残酷さを見た気がします。
後に、
そういった体験は良くないと
ある精神療法の大家の本に書いてありました。
心理検査によって傷ついた経験を持つ検査者は
その後
自分の被検者に同様のことをしてしまうのだとか。
そのせいなのでしょうか、
僕は
未だ心理検査が苦手です。
検査をすることが、何か相手に対し罪悪感を感じるのです。
初めての心理テスト体験は
被検者にとって
「してもらって良かった」という経験となるよう
しないといけないということですね。
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